なぜスマホの通信量の速度制限(帯域制限)はする必要があるのか?
- 公開日 : 2015年8月20日
- カテゴリ : スマートフォン
ドコモ、au、ソフトバンクなど、どのキャリアもスマホでの通信をし過ぎると通信速度の制限を課す仕組みがある。
これを速度制限とか帯域制限と呼ぶ。
上記のような大手キャリアの場合はプランによっても差はあるが、基本的にはひと月に7GBを超す通信を行うと制限を食らう。
またはキャリアによって差はあるが、直近3日間で1GBを超す通信を行っても制限を食らう場合がある。
私は外であまりスマホを使わないので通信速度の制限(帯域制限)を食らったことは過去に1度もないが、人に聞くと食らう人は毎月のように制限を食らうらしい。
そのような人の共通点は、
- 家にネット環境やWi-Fiがない。
- スマホで動画をよく見る。
という共通点が必ずある。(独自調べ)
スマホの小さい画面で動画を見るというのも私からすると「よく見る気になるな」なんて思ったりもしますが、それは私が3.5インチのサイズのスマホ(iPhone4s)を使っているせいだろうか。
最近のスマホは6インチぐらいの大画面になっているので、動画を程よい大きさで見れて快適なのかもしれない。
使い過ぎる人に速度制限をする理由
通信をし過ぎる人に対して速度制限をする理由として一般的には「公平性の確保のため」と言われたりする。
これは一応、一理ある。
「みんなが同じ料金を払って通信の契約をしている以上、特定の人だけが使い過ぎてたら不公平でしょ」
という考え方だ。
しかし、速度制限を毎月食らう人からすると、
「通信料定額のプランなんだから、好きなだけ使わせろよ」
「他の人たちももっと使えばいいのに、使わないのが悪い」
のような言い分で納得しないケースがある。
このような理由で納得しない場合、もう少し踏み込んで説明をすれば納得しやすくなる。
それを説明しようと思う。
速度制限を毎月食らっている中高生の子を持つ親御さんにはぜひ参考にしていただきたい。
基地局との通信をイメージしてみる
携帯のような無線通信の場合、「基地局」と呼ばれるものがあちこちに存在するおかげで通信を行うことができる。
もし仮に、とある基地局のエリア内に通信を行う人がたくさん存在し、別のとある基地局のエリア内には少なかった場合、(下図参照)
このような場合、基地局Bのエリアで通信するほうが通信速度が速いことになる。空いているからね。
逆に基地局Aのエリア内で通信を行おうとすると、混んでいるぶん通信速度が遅くてイライラすることになる。
つまりここで言いたいのは、無線通信は無限ではなく有限であるということである。
1度に接続や通信をできる量には限りがあるのです。
限られた帯域(電波)をみんなで共有して使用しているという点がポイントです。
共有しているものを一人占めすると他の人に迷惑がかかる
もし仮に、基地局の接続や通信できる量が無限だったとしたら、どんなに通信をたくさんする人がいたとしてもそれが問題になることはなく、速度制限を課す必要性もなくなるでしょう。
その場合は前述の、
「通信料定額のプランなんだから、好きなだけ使わせろよ」
「他の人たちももっと使えばいいのに、使わないのが悪い」
という言い分をしても良いことになります。
しかし現実には接続や通信をする量には限界があるので、
「一部の特定の人が通信をたくさんし過ぎるせいで、同じ金額を払って契約している他の人に迷惑をかけてはいけない。」
ということになります。
「他の人に迷惑をかけている」という部分がポイントです。
ここを押さえて説明すれば、上記の言い分を言っていた人も納得しやすいのではないでしょうか。
追記:もし他の人の10倍の金額を払えば、「他の人の10倍の量の通信をしてもいいだろ?」という言い分も筋は通ることになります。
速度制限にどうしても納得のできない方は、そのようにキャリアに交渉してみてはどうでしょうか?(しないと思うけど)
追記2:4GやLTEのような通信種類(規格)の一つWiMAX(ワイマックス)というのがあります。
参考ページ:モバイルWiMAX – Wikipedia
WiMAXの通信を使用したモバイルルーターなどでは月間の通信量制限がないものもあります。
このような商品の場合はプランによっては「月間7GB制限」のようなものがありません。
しかし「直近3日間で3GB以上」というような制限はあるようですので、制限が全くないわけではありません。(それでもソフトバンクなどの3日間1GBよりゆるい)
月々の料金や解約違約金が発生する期間などをよく確認し、自分に合ったプランがある場合にはWiMAXのモバイルルーターを使うのも選択肢としてはアリでしょう。