宇多田ヒカルの「Goodbye Happiness」と活動休止について

先日の記事で書いた宇多田ヒカルのライブブルーレイであるが、とにかく出来の良い作品であったので今日までに何度観たかわからない。
DVDではなくブルーレイであることもあり、私が最近見たいろいろなアーティストのライブ作品の中では群を抜いて出来が良いと思う。

内容に関して言えば、曲を歌っているときとMCの時での印象があまりにもかけ離れているということは先日の記事内で書いたことだが、特にそこが良い。

ライブ1曲目の「Goodbye Happiness」は、曲のイメージや演出、1曲目というインパクトの強さも重なって、彼女の歌う姿はもはや神々しささえ放っている。
しかし「Goodbye Happiness」のミュージックビデオにおいてはサビの部分でド素人並み以下の変なダンスを踊る彼女が見れ、そのギャップの一面を垣間見ることができるのではないかと思う。

このミュージックビデオはその変なダンスをはじめ、「Automatic」や「traveling」のパロディを見ることができ、一発撮りの映像なのに見所満載で飽きさせない作りになっている。

何より、過去の映像に比べ、歳を重ね大人になり断然綺麗になった今の宇多田ヒカルが見れるというのも重要な点であると個人的には思っている。
それらの動画に関しては文末に貼っておくので、興味のある方はぜひ見てみるといいでしょう。

このライブブルーレイは主にアルバム「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2」からの曲が多いのだが、宇多田ヒカルというアーティストは非常に非凡な存在であるということがこれらの作品を通してわかる。

デビューして間もないころはメディアなどで倉木麻衣や小柳ゆきなどとよく比較されていたように記憶しているが、今になってみると、作詞・作曲を自分で行い、一体どの曲が代表曲なのか特定できないほどのヒット曲を現在に至るまで量産し続けている宇多田ヒカルは、先に挙げた2名とは比較できないほどの稀有な存在である。

さらに言えばそれほどの実力を持ちながら、「人間活動に専念したい」、「50歳くらいになったとき、マネージャーなしじゃ何もできない痛いおばさんにはなりたくない」というような理由で無期限の活動休止に突入してしまうあたりが、やはり普通ではないと言わざるを得ない。

芸能界は流行り廃りが激しいので、もし活動休止などをしたら数年後帰ってきた時には自分の居場所が全くないのではないかという不安を、おそらくすべての芸能人が思っていることだと思う。
なので、通常は大きな病気でも患わない限り、活動休止をする人は滅多に見かけない。

なのに宇多田ヒカルは先ほど挙げた理由により、その活動を無期限休止した。
復帰した時にまた曲をヒットさせるだけの自信があるのか、それとも周囲の人と自分とを無意味に比較したりしないような性格であるのかは宇多田ヒカルのファンでもない私には不明だが、どちらにしてもやはり彼女は非凡な存在である。