Googleがモトローラの買収を完了した件

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Googleがモトローラの買収を完了したというニュースが数日前にあった。
買収するという話は以前から知っていたが、わざわざ完了したという話がニュースになるぐらいだから、この話題がいかに規模の大きい話であるかが伺えると言えよう。

モトローラというのは携帯電話の販売台数で世界シェアを持っているメーカーである。
モトローラがどこの国のメーカーだったかは忘れたが、日本の携帯電話メーカーである富士通やシャープなどが束になってもかなわないほどの巨大シェアを持っている。

そしてGoogleは言うまでもなくスマートフォン向けのOS・Androidを作っているメーカーである。
つまり、Googleがモトローラの買収をしたということは、今後GoogleはOSだけでなく携帯電話端末をも自社で作れることになるということだ。

ハードとソフトの両方を自社で作れる

ハードとソフトの両方を作れると聞いて真っ先に連想されるのはやはりAppleだろう。
Appleは昔からハードとソフトの両方を自社で作り、その両者を統合した商品を提供するという点にこだわりを持ち実践してきている。
その結果、現在のiPhoneの完成度や大ヒットがあることは言うまでもない。
つまり、今後はGoogleもこのような手法が採れることになる。

OSを作るというのは非常に高度な技術や蓄積されたノウハウが必要になるそうなので、一般の企業では作ることが難しいらしい。
MicrosoftやAppleは昔からパソコン用のOSを作ってきた蓄積があるのでWindows MobileやiOSのようなスマートフォン用のOSも作れたが、日本の企業はおそらく不可能だろう。

そのような事情に加えて、AndroidというOSは現在は無料で世界中に提供されているために、日本のメーカーだけでなく世界中のメーカーが採用し、様々なメーカーの携帯電話に搭載されている。

もし無料での提供をやめたら?

しかしもし今後、GoogleがAndriodの提供を有料化したり、そもそも他社への提供をやめたらどうなるか?

前述したようにGoogleはモトローラを買収したことにより今後は携帯端末も作れるので、わざわざ他社に無料で提供しなくても良いし、そのほうがAppleのようにハードとソフトの両方を統合した完成度の高い携帯電話を提供できるのだ。
そうなると自社でOSを作ることができない日本のメーカーは非常に危険である。

もちろんこの程度のことは各メーカーも認識して考えているだろうが、ただでさえ日本の携帯電話メーカーは採算が採れずに撤退しているところが多いので、そうなると今後はますます雲行きが怪しくなる。

最悪、日本製のスマートフォンというのは無くなってしまう日が来るかもしれない。