外でエアコンを取り付ける仕事

外でする仕事に関して日々思うこと
最近私はエアコンを取り付ける仕事の手伝いをしている。
もちろん作業服を着て、手には軍手だ。
エアコンの室外機を担いでマンションの階段を上るのなどは基本である。

このような肉体作業系の仕事は昔少しやった運送業以来になるのだが、このような仕事をやってつくづく思うことがある。

やはりこれこそが人間の本来あるべき姿だ、と。

誰とも話すことなく一日のほとんどの時間をパソコンのモニタを見て英数字を打ち込む作業していたり、喫茶店で一人で技術書を読んで勉強する毎日というのはもはや人間性を失っているといっても過言ではない。

それに対し、太陽の日を浴びる外で汗を流して体を動かすというのはとても正しい人間の姿だと思う。
そのせいか最近は体の動きのキレがとても良いし、食事も多く食べれる。
しかも体を鍛えられて一石二鳥である。

しかしウェブ制作に私ほど向いている人間はいないと自分では思っている。
1日中パソコンに向かって作業することも苦ではない。
この業務をやめる気もあまりないし、今後も技術を磨き続けるだろう。

しかし、だ。
10年後や20年後にその毎日が良い思い出となるのだろうか。

人生において最も重要なことは「本人が幸福感をどれだけ味わったか」とか「過去を振り返った時に良い思い出がたくさんあるか」などではないかと私は考えている。
そう考えた時、前述のような人間性を失った毎日というのは果たして価値があるのかどうしても疑問が残る。
この論点には金は関与しない。
つまり、仮にウェブ制作の仕事のほうが収入が高かったとしても人生それでいいのだろうか、ということだ。

ここ数週間の間にこのエアコン取り付けの仕事をしている同業者の人に何人か会うことがあったが、皆どこか人間味を感じられる人たちであった。
たまたまいい人たちだけに会っただけなのかもしれないが、少なくとも今の私が完全に失ってしまった人間性や夢や希望などを彼らは持っている感じがした。
あれですよ、あれ。
あれこそが人間の本来あるべき姿を体現しているのですよ。

私の人生は完全にクソだが、彼らの人生はきっと素晴らしい。
隣の芝生は青く見える部分を差し引いたとしても、この結果が逆転することはないと思う。

というわけで、明日は朝9時までに名古屋市瑞穂区まで行かなければならないのでもう寝ます。
なぜかウェブ制作者なのにエアコンの室外機を運ぶのですよ。ふふふ。