自分のお店のホームページを作る前に注意すべきこと

店舗
先日、とあるお問い合わせがあった関連で今回はこのようなテーマにしようと思う。

「すでに自分の会社やお店などがある、または事業を開始させる場合、ホームページ(ウェブサイト)を作るべきか否か?(自作またはプロに依頼するのかは問わない)」

何らかの事業においてウェブサイトを作る理由は基本的に「集客」である。
つまり、そのウェブサイトを通して新規客の獲得やリピーター客の囲い込みが第一の目的になる場合がほとんどだ。

新規客がいなければリピーター客も発生しない。
なので、より重要なのは新規客ということになる。
つまりそれは新規のアクセスを得る必要があるということだ。

基本は検索エンジンから集客する

新規のアクセスを得ようとする場合、最もわかりやすい経路としては検索エンジンからの流入が挙げられる。

そしてそれを実現するためには何らかの語句で検索された場合に上位表示される必要がある。

どのような検索語句で上位表示を狙うか?

ここでまず考えるべきは、「どのような語句で上位表示を狙うか?」という点だ。

検索される回数が多いが競合サイトが多く上位表示が難しい「ビッグキーワード」、それに対し検索される回数はビッグキーワードよりも少ないが競合サイトが限られる「スモールキーワード」、その2つの中間である「ミドルキーワード」などもある。

それらに加え、クライアントの事業が同業他社に比べてどのような優位点があるかなども考慮したうえでキーワードの選定を行うのが本来はベストである。

キーワードの選定が完了したら、次はそれを基にしてウェブサイトに掲載する文章(コンテンツ)を考えることになる。
狙った語句をページのタイトル、見出し、本文など、どの箇所にどのように配置して文章を構成するかなどを設計するわけだ。

そしてそれらを適切なタグでマークアップし、検索エンジンのロボット(クローラー)に理解されやすい正しいHTML文書として構成させる必要がある。
その上でCSSとJavaScriptを使ってデザインやユーザービリティを実現する。

広告やお知らせしか書いていないサイトを進んで見たがる人はいない

それ以外にもお客さんにとって良質なコンテンツが用意できるとベターである。

企業やお店のウェブサイトというのは基本的には広告の内容だ。
広告を自ら進んで見たがる客は普通は存在しない。
それでもアクセスしたくなる良質なコンテンツがあればそれほど有利なことはない。

これだけのことをすべてやって初めてベストコンディションでスタートラインに立てると言える。
このスタート(公開)からさらに集客効果を高めようとすれば、運用面でクライアント側での継続的な手間や時間が必要になる。
公開して放置しておくだけでは効果が出なくて当然である。

正直な話、私もこれらをすべて完璧にこなした上でウェブサイトを制作・公開ことはほぼない。
なぜなら「クライアント側の予算」という制約があるからだ。

上記のことをすべて完了し、その後の運用指導なども含めると30万円~50万円は最低ラインとして見積もるだろう。
予算が限られているということは、どこかの工程を省略する必要があるということでもある。
その結果、ウェブサイトによる集客効果も落ちることになってしまう。

集客効果は掛け算の結果

結果は掛け算だと私は考えている。
つまり、前述の工程のどれか1つでも0点が存在すれば、他の工程でいくらいい点が取れていたとしても結果は0である。
1日のアクセス0、集客効果0だ。
どの工程もそれなりの点数でできていれば、結果もそれなりには得られる。

今回はアクセスの流入経路として検索エンジンだけを取り上げて解説したが、それ以外にリスティング広告やソーシャルなどで補う方法もある。

しかし検索エンジンからのアクセスの流入を得るのは基本であると同時に流入経路のメインになり得るものであり、また金銭的なコストをかけることなく長期的・継続的にアクセスを得られる手段であるため、このページ内に書いた制作工程は本来はどれも欠かすことのできない重要なことであると言える。

つまりそれらの制作工程の中でどれか1つでも0点が起こり得る、言い換えればどの制作工程でも最低でもそれなりの点数の出来が期待できないのであれば、効果0のウェブサイトになる可能性大なので最初からウェブサイトなど持とうとすべきではない、と言えるだろう。