Windowsにとっての游ゴシック体と游明朝体

WindowsとMacの現在の最新OSであるWindows 8.1とOS X Mavericksには「游書体」というフォントがインストールされている。

「游書体」というのをもう少し具体的に書くと、「游ゴシック体」と「游明朝体」というフォントが入っている。
参考画像はこちら。(画像をクリックするとPCの場合は等倍表示します。これらの画像は字游工房から引用しています)

游ゴシック体
游ゴシック体サンプル
游明朝体
游明朝体サンプル

これら「游書体」はMacやiPhoneなどの標準フォントで使われている「ヒラギノ」フォントと同じく字游工房からリリースされている。
ヒラギノと同じような上品さや洗練さがありながら、ヒラギノよりもなんとなく柔らかな印象の美しいフォントだと思う。

Windowsにとっては大きな変更

Macにはすでにヒラギノが標準で入っているのでフォント表示の選択肢の幅が広がる程度のことでしかないが、Windowsにとっては重要度が全く違う。
それまでのWindowsにおける標準フォントは「MS P ゴシック」または「メイリオ」である。

これが美しくないのだ。

MS P ゴシックはもはや言うまでもなく汚いが、メイリオでさえも微妙である。
メイリオはディスプレイ表示での横組みでの可読性を重視してデザインされたらしいので縦組みでの表示だとバランスが悪いし、印刷したり画像化して表示すると野暮ったい印象である。
上品さや洗練さがない。
つまり、ダサい

じゃあ、ヒラギノをWindowsにインストールすればMacやiPhoneのようなきれいな表示になるのかというと、ならない。(かすれた表示になる)
WindowsとMacではフォントのアンチエイリアスのかかり方がどうも違うためらしい。

WindowsにMacTypeのようなソフトをインストールすることで表示をきれいにすることもできるのだが、そもそもヒラギノをWindowsにインストールする時点から一般大多数の人はやらないだろう。
つまり、世の中のWindowsユーザーのほとんどはWebサイトなどをMS P ゴシックまたはメイリオで見ていると考えられる。

これからのWindowsはフォント表示が綺麗になるのか?

しかし、Windows8.1に游書体がインストールされたことで、このような状況がこれからは変わることになる。
Webページ制作者はフォントの指定に「游ゴシック体」や「游明朝体」を指定しておけば、Windowsユーザーにも美しいフォントで表示させることができるようになる。

OSに最初からインストールしているフォントなわけだから、最適なアンチエイリアスがかかって綺麗に表示してくれるものだと期待している。
私はWindows8のPCを持っていないのでそのあたりをまだ未確認だが、Windowsにヒラギノをインストールして表示させたようなかすれた表示にはきっとならないだろう。

これを機にWindowsの標準フォントをメイリオから游ゴシック体に初期設定から変えてくれるとありがたいのですけどね。