「サイトの拡張性を飛躍的に高める WordPressプラグイン開発のバイブル」を購入・レビューしてみる

サイトの拡張性を飛躍的に高める WordPressプラグイン開発のバイブル
けっこう前になるが、WordPressのプラグインを作るための技術書、「サイトの拡張性を飛躍的に高める WordPressプラグイン開発のバイブル」を購入した。

もうとっくに読み終わっています。
最初に言ってしまうと、この本は素晴らしい内容である。

ページ数など限られた状況の中で「WordPressのプラグインの開発」に特化した内容になっており、誤植もほとんどなく(少しあった)、とても読みやすい秀逸な構成・内容である。

ちなみに、私はこの本の執筆などに残念ながら一切関与していないので、今ここで書いていることはステマなどでは一切ない
3,200円プラス消費税を払って購入しております。
この部類の技術書としては少し高いと思うが、それでも納得できるほどの内容になっている。

内容を理解するのに必須のスキル

この本の内容を理解するためには最低でもHTML、CSS、PHPの基礎ぐらいがわかっていることが必須となる。(JavaScriptもわかると望ましい)
しかし、前述のとおりこの本は「プラグイン開発に特化した内容」なので、HTMLやCSS、PHPの基礎についての解説はない

それらを知りたい場合は別の技術書がいくらでも存在するのでそのようなことにわざわざ紙面を割かず、プラグイン開発に関する内容だけになっているのが特に素晴らしい。

WordPressプラグイン開発に関する技術書を私は本屋でこれ以外に見たことがないので、すべての紙面をその解説に使用してくれたほうがありがたく、著者の方たちもそれを理解して実践してくれているのが良書だと言える理由の一つでしょう。

序章の内容について

第1章「WordPressプラグインとはなにか?」と第2章「オープンソース / GPL / エコシステムについて」でWordPressの理念やGPLライセンスについて解説されており、これが意外に役に立つ。

特にGPLライセンスの詳細に関しては、私を含め現在WordPressを扱っている人でも詳しく知らないままにしている人が多いと思われ、例えば

「他人が制作したテーマをダウンロードして勝手に販売するのはOKか?NGか?」

という疑問の答えは常識的に考えればNGだが、GPLライセンスのもとではOKである。

なぜそのような仕組みになっているかの理由などが具体的にわかるので、WordPressテーマやプラグインを作る人にとっては必ず知っておくと良い内容である。

中盤の内容について

第4章「プラグインスタートアップガイド」ではCodexや公式フォーラム、プラグインのディレクトリ構成などの説明になっており、すでにWordPressのテーマを作れるような人は当然知っているはずの内容なので、少し物足りない。

しかしこの章の後半にある「コーディングスタンダード」の解説は細かな部分で知らなかったことがあったり、自分のコーディングを見直す機会になるので、きちんと読む価値があると思います。
完全に身に付けるまでは何度か見直すことになるような内容です。

第6章「WordPressのデータ構造とクエリを理解する」はWordPressの根幹の仕組みの解説になっており、ページ数は非常に少ないですが必ず知っておくべき必須の内容になっています。

第15章「プラグイン・クックブック」では、開発するプラグイン内でよく使用するであろう具体的なコードが何パターンか解説されており、自分でググればわかる内容だとも言えますが、前章までの内容を読んできたうえでこの章を読むとより理解が深まる内容になっています。

総評

プラグイン開発についての技術を身に付けたい方にとっては素晴らしい充実度の内容だと言えます。
Amazonのレビューが高いのもうなずけます。

すでにWordPressのテーマをゼロから制作できるぐらいのスキルがある方にとっては、スラスラ読んでいけるぐらいの読みやすさです。
ここまで良い本に巡り合えることは少ないので、このような紹介ページを書いた次第となります。