ヤフー検索結果もSSL暗号化される件
- 公開日 : 2015年8月16日
- カテゴリ : インターネット
数日前、ヤフーの検索結果がSSL暗号化されることが発表された。
2015年8月18日から段階的に切り替えていくらしい。
参考ページ:「Yahoo!検索」SSL化のお知らせ
Google検索は2011年ぐらいからすでに暗号化されているので、4年ほど遅れてヤフーも追従したことになる。
検索結果ページを暗号化する理由は「検索データのプライバシー保護」ということなので一般的には喜ばしいことである。
しかし、ウェブサイトを持っていてアクセス解析を日々チェックしている人にとっては大きなデメリットが発生する。
それは「検索語句の取得ができなくなること」である。
アクセス解析になじみのない方にとっては意味がわからないかもしれないので、簡単に説明します。
アクセス解析では訪問者の検索語句を取得できる
例えばGoogleやYahooなどの検索エンジンでこのブログのタイトル「谷 元博のブログ」と検索をし、その検索結果からこのブログに訪問したとする。
するとアクセス解析はその検索語句(キーワード)を取得し、データとして残してくれる。
これを「参照元」とか「リファラ」と呼ぶ。
つまり、アクセスしてきた人がどのような語句で検索をして訪問してくれたのかが、アクセス解析によってすべてわかるというわけである。
検索結果が暗号化されるとアクセス解析で語句を取得できなくなる
上記のように、Google検索は2011年からSSL暗号化している。
なので、アクセス解析を見てもGoogle検索からの訪問の場合は検索語句(キーワード)を取得できていない。
Googleアナリティクス(Google製のアクセス解析)では、そのようなアクセスは参照元を見ると(not provided)と表示される。
ヤフー検索からのキーワードも取得できなくなる
ヤフー検索も暗号化されると、おそらくアクセス解析による検索語句の取得はできなくなる。
暗号化の目的が「検索データのプライバシー保護」である以上、それは避けられない。
多くのウェブマスター(ウェブサイト管理者)の声を私がここで代弁して言ってしまおう。
「ハッキリ言って、大変迷惑である」
訪問者がどのような検索語句でアクセスしてきたかを知ることは、書いたページの効果測定やサイトのSEOの改善のためにはとても重要である。
これがわからなくなってしまうのはとても痛い。
「どのようなブログの書き方をすれば、どれだけの人が検索エンジンからアクセスしてくる」というのを日々確認できなくなるため、お客さんへの運用指導がやりにくくなる。
今後はGoogleアナリティクスの「検索クエリ」の欄で確認
一応、Googleアナリティクスでは「検索クエリ」という欄を見れば大まかな検索クエリ(キーワード)ことはわかるようになっている。
しかしこれは多少大まかな数値表示なので、アクセス数の少なすぎるサイトの場合はあまり参考にならないような気がしないでもない。
しかもこれもいつ見られなくなるのか先行き不透明である。
最近は何かとプライバシー保護が厳しいですねえ。