Twitterの仕様変更によってツイートボタンのツイート数が表示されなくなった件

昨日、他のサイトを見ていた時にTwitterのボタンのデザインが変わっていることに気付いた。
どうも2015年11月20日にTwitter側での仕様の変更があったらしい。

今まで提供してきたツイートボタンとフォローボタンのデザインを一新すると同時に、今後はツイートボタンにツイート数を表示しなくなります。変更は2015年11月20日までに完了する予定です。持続的なプラットフォームのための難しい決断 | Twitter Blogs

今後はこんなデザインになるらしい。
ツイートボタンの新デザイン

ちなみにこのブログでは独自デザインのTwitterボタンにしているので、ツイートボタンのデザイン変更については影響がない。
しかし上記のとおり、ツイート数は表示されなくなっている。
クライアントのサイトでも表示されなくなっているので、これから全部直していかないといけないのが面倒である。

ツイートボタンの新デザインについて

今回変更された新しいデザインのツイートボタンを見て最初に気付いたのは「拡大表示させても荒くならない」点でした。(たまたまスマホで見ていたため)
それはつまり「スマホやタブレットに対応させた」と言い換えることができます。

スマホやタブレットはCSSピクセルとデバイスピクセルが異なる特殊な仕様であるため、PCで表示させる時と同じ解像度の画像を使うとぼやけて表示されてしまうことがある。
そのような理由から、スマホやタブレットなどに対してはウェブアイコンのようなベクタ形式のものを使うほうが良い面があります。

補足:通常の写真などの画像はラスタ形式といい、拡大表示させると荒くなります。
それに対し、ベクタ形式のデータはどんなに拡大表示させても荒くなることはありません。
この本文のような文字を拡大させたときをイメージするとわかりやすいでしょう。

今回の新デザインのツイートボタンは以下のように拡大表示させても荒くなることがなく、ウェブアイコンを使用していると思われます。
拡大しても表示が荒くならない

各SNSのボタンを拡大表示させてみると、ラスタ形式の画像を使用しているものは表示が荒くなります。(クリックすると拡大表示)
各SNSのボタンを拡大表示
Facebookのアイコンやはてなブックマークのロゴなどが荒くなっているのがわかりますね。
そのような理由から、私のこのブログでは拡大表示させても荒くならないウェブアイコンを使用して各ソーシャルのボタンを作っています。(標準のボタンは読み込み時間が長過ぎるという理由もあります)

なぜツイート数を表示させなくしたのか?

今回のツイート数非表示の仕様変更について上に挙げたTwitter公式ブログ内で説明されているのを要約すると、

  1. ツイート数表示だけは古いシステムで機能しているが、これを新たなシステムに移行させるためには開発リソースを割く必要がある。
  2. しかし、そちらに開発リソースを回すと新たな機能の開発が遅れるために廃止を決定。

という内容である。
また、以下のような見解もあります。
藤沢数希さんのブログでは、

ロボットTwitterアカウントが大量に作られ、そうしたアカウントが記事をTweetすることにより、人為的にTweet数を押し上げている。こうした簡単な対策で、ニュースキュレーションサイトは、アホのように騙されている。これは、初期のGoogleが、被リンク数を重要な指標としていたために、人為的にリンクするだけのサイトを業者が作って、被リンク数を稼ぎだし、Googleを騙していたのと同じだ。Tweet数表示APIの廃止はTwitterの終わりのはじまり

と書かれており、永江一石さんのブログでも以下のように書かれています。

実名式のFacebookとは違い、Twitterはいくらでもアカウントを作れるので、自作自演が可能だった。特に情報商材屋とかはたくさんのアカウントを作ってツイートをし、いかにも多くの人たちに支持されているように見せ掛けていたのであったが、Gunosyなどのキュレーションメディアはそれを見抜けず「ツイート数が多い = 人気」という風に認知してしまっていたこともあった。Twitterのソーシャルボタンにツイート数が出ないって騒いでる皆さまへ | More Access! More Fun!

端的に言ってしまうと「スパム(不正)が多い」ということになる。

しかしその点は前者のブログでも書かれているように、Twitterのアルゴリズムを進化させることでスパムのツイートを判別し、それを除外してツイート数を表示させるやり方もできたのではないだろうか、と私は思う。

実際、Googleでは不正な被リンクなどを判別できるようにアルゴリズムをアップデートさせ、現在では不正な被リンクによって上位表示はできなくなっている。
むしろ今そんなことをしたら逆に順位が下がる。

ツイートをしているアカウントが不正なアカウントであるかどうかぐらいは、そのアカウントの過去のツイート内容を全部判定したり、フォロー・フォロワーのアカウント内容も関連付けて判定していけば、かなりの精度で判別は可能なのではないかと思う。

なんにしても結果的にツイート数が今後は表示されなくなることで、SNSの中でのTwitterの重要度が少し下がったことは否めないでしょう。
たとえ開発リソースを割いてでも、ツイート数表示は維持したほうが良かったのではという気がしてなりません。

数多くあるSNSサービスの中で自社サービスの重要度を自ら下げるような仕様変更をしたことで、今後Twitterがどのように軌道修正または挽回していくのかが見所なのではないでしょうか。

追記:新デザインのツイートボタンの色コードについて

新デザインのツイートボタンの青色の部分の色コードは16進数の場合「1b95e0」です。
10進数(rgb)の場合は「27, 149, 224」になります。
これは画面をキャプチャしてから色を抽出して確認したので間違いないと思います。
Twitterボタンの色コード
ツイートボタンを自作したり、色を合わせたい場合の参考までに。
早速このブログのTwitterボタンの色を変更しました。

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2015年11月25日追記:主要SNSのボタンをまとめて設置できるスクリプトを公開しました。
以下のページから無料でダウンロードできます。

主要SNS(ソーシャル)のボタンをまとめて設置できるスクリプトの無料ダウンロード
http://www.1-firststep.com/archives/1226