黒夢のライブ【FUCK THE FAKE STAR】のレビューその2

黒夢のライブ・ベーシスト人時
黒夢再始動ライブDVD【FUCK THE FAKE STAR】のレビューを書いた前回の記事では1曲目の「BEAMS」についてしか書けなかったため、ここからはスピードを上げて大まかにレビューしていこうと思う。
前回のようなペースで書いていたら、このレビューがいつ完結するかわからない。
なので途中何曲かを省略して書くが、気にしてはダメだ。

ライブ2曲目は「Spray」である。
ライブでは原則的にシングル曲をやらない黒夢が、ライブ開始直後いきなり連続でシングル曲を持ってくるあたりが今までにない点であろう。
「Spray」はその歌詞やビデオクリップのイメージも相まり、非常にライブに合う曲である。

4曲目は「BARTER」だ。
今さら説明する必要もないほどのライブでの定番曲である。
「5 Barter Have a Grace vice!! オゥ!!!!」 と全力で叫ぶのは基本中の基本だ。

6曲目は『sister』である。
この『sister』に関しては曲のイメージ的にこれまでの黒夢のライブにそぐわない上、当時脱退したメンバーが作曲した曲ということもあり、まさかこの曲を歌う黒夢を今見れるとはおそらく誰も思っていなかったのではないだろうか。必見だ!

7曲目は「解凍実験」である。
序盤からじわじわと盛り上がっていき、「冷凍されたある人間の心臓を、ガスバーナーで解凍せよ。直ちに解凍せよ!」というセリフを聞けるとやはりテンションが上がる。

14曲目は「Walkin’ on the edge」である。
他のバンドが黒夢の曲を歌ったトリビュートアルバム「FUCK THE BORDER LINE」というのが存在するのだが、このアルバムの中でも特にジルバというバンドが歌うこの「Walkin’ on the edge」が味のあるアレンジで良い。

15曲目は人時のBass Soloである。
このライブDVDの中で一番の見所なのではないかと個人的には思っている。
中盤以降の「DANCE 2 GARNET」のメロディーから「棘」へと繋ぎ、その後「SEE YOU」のイントロへと繋がる場面では、このまま清春が登場して「SEE YOU」を歌ってくれないかと思うが、残念ながらそうはならない。現実は非情である。
「SEE YOU」は黒夢のシングル曲の中で唯一の人時作曲の作品であるので、ぜひライブでやってほしかったと個人的には思う。

16曲目は「優しい悲劇」である。
シングル曲であるだけでも珍しいのであるが、序盤の「BEAMS」や「Spray」などとは違い、この曲は黒夢のメンバーが一応まだ3人いたころの曲なので、この曲を今見ることができるというのは大変貴重である。

19曲目は「MASTURBATING SMILE」、20曲目は「FASTER BEAT」、21曲目は「SPOON & CAFFEINE」である。
この流れだとその次は当然「後遺症-aftereffect-」へ続くものだと誰もが思うだろう。
しかし、続かない。
まさに軽い肩透かしである。

これ以降は今までのライブでもおなじみの曲が並ぶので、往年のファンも満足できるセットリストである。