宇多田ヒカルのライブブルーレイ【WILD LIFE】のレビュー

宇多田ヒカル活動休止直前ライブ・WILD LIFEの映像
宇多田ヒカル無期限活動休止直前のライブ「WILD LIFE」のブルーレイを観た。
ちなみに私は宇多田ヒカルのファンというわけではない。
シングルなどの有名曲などはそれなりに知っているという程度である。
もちろんライブのDVDなども今までに観たことがない。

画質が素晴らしい

しかし、このライブブルーレイはとても良かった。
まず、なんと言っても画質がもの凄く綺麗である。
ブルーレイ特有のビットレートの太さを活かし、色の滲みやブロックノイズなどが全くない映像を堪能することができる。

もしこの映像が地デジやBSデジタルで放送されたとしても、ビットレートの関係上これほどの映像を再現することはまず不可能であろう。
まるで自分が客席からステージを見ているぐらい、また、ステージ上の空気さえも見えるかのような圧倒的な映像の美しさである。

ヘタな洋画のブルーレイよりも断然綺麗だ。
ヤマダ電機やエイデンのような家電量販店の液晶テレビ売り場でデモ映像として流しても良いレベルである。

音質に関しても聴いている感じではかなり良さそうな感じはするが、私の視聴環境は音に関してはあまり良くないのに加え、私自身が音に関してあまりわからないため、ここでは触れない。

MCの話し方が良い

また、宇多田ヒカルのライブを見たことがない私にとって特に印象に残ったのはやはり曲の合間のMCである。
通常、このようなライブのMCはあくまでも歌手(アーティスト)がファンに対して話しかけるという構図なのが普通だし、実際いろいろなアーティストのライブ映像などを見てもそのような印象である。

しかし宇多田ヒカルのMCはそうではなかった。
まるで同年代の仲の良い友達に話しかけるかのような、とてもフレンドリーかつ自然な話しかけである。
カリスマ的な人気を誇るアーティストであることを微塵も感じさせない、まさにその辺にいる普通の若い女の子というような感じである。

しかし曲が始まって歌い始めた途端、その圧倒的な歌唱力でやはり彼女が歌手であり音楽家であることを再認識させられる。
その二面性というかギャップこそが彼女の持つ魅力の一つであると言えよう。

というわけで、総合的にとても出来の良いライブブルーレイである。
宇多田ヒカルのファンでなくとも観て楽しめるいいライブであった。
このライブを最後に無期限活動休止する彼女の最後の退場のシーンなどは必見である。